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こないだの続き、高倍率ズームのさきがけ!な珍メーカー珍レンズ

2010 03 28
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rawheadrex's special photo on Flickr

いや、まぁこないだの続きなんですが。
お客さん経由でうちに残っている撮影機材の話ですね。

しょっぱなから写真載っけちゃうのもなんだか興ざめかもね、と思いましてトップ用の写真は借りてきました。

ある程度のレベルで写真をやる人はわかっていただけると思うのですが、レンズってのはこれがまた奥が深いもので、欲しくなったら止まらないし、欲しいレンズは高いし、けど、いざ買うと自分の領域が広がったようなワクワク感があって、まだ免許持ってない高校一年生にとっての原チャリみたいな魅力があるもんなのですよ。

それがいくつもいくつも必要なんでキリがない、というところが原チャリよりも始末のわるいところで。

いろんな珍しいレンズも欲しくなるし、ボケの仕組みがわかってくると明るいレンズも欲しくなるし、超望遠!なんてのも、超広角!とかシフト!とかソフト!とかマクロ!とかフィッシュアイ!とか・・・いろいろな物欲の罠が限りなく待ち受けている業界なわけです。

さて本日ご紹介するレンズ。
ふつうの人はたぶん、聞いたことないメーカー。

だけどけっこうスゴイ、レンズなのです。

↓続きます
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はいこれ。
メーカー名読めますか?

KIRON。キロン。
知ってます?知りませんよね。

当時はキノ精密工業、という聞き慣れない社名の会社。現在はメレスグリオ株式会社という名に変わっていて、業務用などの光学製品などを生産したり、他社製品をOEMで生産したりしてる、けっこう大きな会社のようです。

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というわけで、このレンズは
KIRON 28-210 f/4-5.6
という珍レンズです。

発売当時、標準ズームレンズがまだ広角は35mm、望遠側は80mm程度だった頃にこの28-210という驚異的なスペックで現れた!という話を聞いたことがあるような。ソースは探したけど無い。

今のデジカメなんかでは光学15倍!とかいうのも珍しくないのでたった7.5倍ズームかよ、という感じかもしれませんが、35mmフルサイズのイメージサークルを保って高倍率ズームを作るのはけっこうタイヘンな設計が必要なのです。登場した当時は夢のようなレンズだったに違いない。(レンズ光学はほとんど知らんけどさ)

すごいズームのかわりに、広角側の最短撮影距離がなんと驚きの2.5m!というアホみたいな使いにくさをお持ちのレンズでもあります。スペックに出づらい短所ってやつ。

・・・当時いくらくらいしたんだろう。
ネット上にもあまり情報がありません。

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マウントはキヤノンFD。
オートフォーカスになる前のキヤノンマウントです。

このレンズはたしか、お客様が古物商で見つけたそうで、ボディを後で用意しようと考えてレンズだけ衝動買いしちゃった、というようなことでした。聞いてませんけどたぶん安かったんでしょう。

キヤノンFDマウントのカメラはすでに生産されておりませんし、FDマウントの中古ボディを買うのも、今のカメラにマウントアダプターつけてまでこのレンズを使う、というのも現実的ではないし、もしやっても失敗が多いだろう、というお話をしたと思います。

結局のところ、使えないならいらないや、と置いて帰られたわけですが、比較的状態はキレイなので、FDのボディがどこかから手に入ったらテストしてみようか、とは思ってます。

こんなきれいなレンズ、ってのは・・・やっぱりたぶん実用品ではなくて、欲しくて思わず買っちゃって、使わないまま、という写真機材の最も不幸な生い立ちを過ごしてきたヤツなのではないかなぁ、と思ったりします。

レンズが欲しくなるのは男の子の宿命。

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